若手社員お悩み相談所 第15回
頼んでいた仕事が全く進んでいないことがあるんですよ。
こちらも「いつまで」と期限を区切らなかったので急ぎの仕事ではないのですが、一向に報告に来ないので本人を呼び出して聞いてみたところ、ごにょごにょと言うんですけど…。
要は、全く手をつけていないんですね。
う~ん。こう…「いつまで!」と言われない仕事は、とりあえず余裕があると思って「あとでやろ~」なんて横に置いちゃったりするんですよね。それで、そのうちにすっかり忘れちゃったりして…。あはははは~…。
とりあえず横に置いたその上に、同じような境遇の仕事がどんどん置かれて積み重なっていくのでしょうね。まるで卵を孵すように、仕事を寝かせて温めちゃってどうするんですか。
「いつまで」と言われなくても、頼まれた時点で期限を相手に確認するなり、自分で設定しないとまずいでしょう。
期限がない仕事なんてないのですから。
そりゃそうなんですけど~…。それなら最初から「いつまで」と言ってくれればいいのに~…。
頼む方としては「この程度の仕事ならすぐやってくれるだろう。だからわざわざ『いつまで』と言うまでもないよな」と考えている場合もありますし、「すぐ『いつまでにやります』とは返事できないだろうから、見込みができるまで余裕を与えよう」と考えている場合もあります。
そもそも、頼んだことが忘れ去られてしまうなどという事態は想定していませんからね。
うっ、そう言われると…。
仕事をとりあえず横に置いてしまうのは、その仕事をどうしていいかわからないから…ってことが多いような気がしますね。
どうしていいかわからないなら、聞けばいいんですよ。
いやいやそんな。「聞けばいい」と言われても、そう簡単に「どうすればいいですか?」なんて聞けませんよ。
「全然考えてないじゃないか」とか「少しは自分で考えろ」とか、怒られちゃいそうですもん。
まぁ、それもそうですね。
私でもそう言うかもしれません。
ほらやっぱりー! だから「少し落ち着いて、時間をかければいい考えも浮かぶかも」って、とりあえず仕事の書類をこう傍らにソッと…ね…。
…それで、時間をかけていい考えは浮かんだのですか?
うふふ、時間をかけても…ダメなものはダメですね。自分1人で考え込んでいる限りは、「これだ!」なんて考えは思いつきません。時間の無駄、という結果に終わってしまいます。
麻雀の格言で「下手の考え休むに似たり」という言葉があります。ゲームの進行をストップして腕を組んで考えても下手は上手にならない、という意味です。
それと同じで、仕事のときも一晩考えていい考えが浮かばなければ、まずあといくら時間をかけても無駄に終わってしまいます。
とりあえず一晩一生懸命考えて、それでも何も思いつかなかったら、あとは依頼主に聞くもよし、それが嫌なら周囲の人に聞くもよし。とにかく自分だけで考え込んでいても仕方ないわけですから、どんどん行動を起こすことです。
は~い…。あのでも、言い訳がましいんですけど…、ほかの仕事が次から次へと舞い込んでいくつもの仕事を抱え込んでしまうと、つい仕事の優先順位がごちゃごちゃになっちゃうんですよね。それで仕事を温めちゃうんですよ~…。
確かに言い訳がましいですねぇ。
よく考えてみてください。どんどん仕事が舞い込んで同時にいくつもの仕事を抱え込む状態になるということは、あなたがそれだけの仕事を処理する力があるからこそ、だと思いませんか?
それだけ周囲があなたに期待しているということです。その期待や信頼を裏切ってはもったいないですよ。
う…。期待や信頼を裏切りたくはありませんが、どこから手をつければいいかわからない状態になると、頭がパニくっちゃうんですよね…。仕事を溜めない、温めない、そんな特効薬、解決策を教えてくださいよ~。
そうですねぇ。まず、どんな難解な仕事でもたちどころに片づけてしまう能力。そして仕事を明日に持ち越さないという強靭な精神力と、仕事が片づかないと落ち着かないという潔癖さ、でしょうか。これらを備えれば絶対に大丈夫です。
…とは言っても、そんな完璧な人は中々いませんし、そうそうなれるものでもありませんからね。まずは、今抱えている仕事を漏れなく把握すること。
それからその優先順位をハッキリつけて、納期確認を毎日すること。これならできるでしょう?
で…できます! 面倒くさいけど、そこを面倒くさがらないことですね?
そう! 仕事は毎日の積み重ねです。
面倒くさがって仕事に対して後ろ向きの姿勢になることは、百害あって一利なし。
仕事人生は長丁場ですからね。根気よく、毎日コツコツこなすことが大事ですよ。
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