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若手社員お悩み相談所 第5回

怒られ方と、その捉え方

怒られ方と、その捉え方

さて、先週は「怒り、怒られることの効用」についてのお話をしました。

「怒り怒られ、懲りて二度と同じことをしない」これを繰り返していけば、いずれ失敗そのものをしなくなる、という内容でしたね。

ですから、怒り怒られることを悲観的に捉えず、スキルアップのためのひとつのプロセスとして前向きに捉え、常に怒られていることの本質を考えるようにしてください、と伝えたかったのですが…。

でもねぇ、これだけ広い視野を持った上で、怒られることに対して素直になれる人っていうのが実際には中々いないのよ~。

ある程度歳のいった社員だと「この歳になって」というプライドからか、怒られることに反発してしまうことが多いし、最近の若い人たちはやっぱり怒られ慣れていないせいかしら? 「怒られること」や「怒られている自分」を必死に否定しようとしている印象があるのよね。

う~ん、そうかなぁ? 怒られたときって、「怒られた」という事実だけで頭が一杯いっぱいになっちゃって、あんまりどうこう考えていないような気がするんですけど…。

本当にそうか? 怒っている人に対して「そんな言い方をしなくても」と憤りを感じたり、「それは自分のせいじゃない」とか「そんな間違いが起こるような環境が悪いんだ」とか、何かしら自分の怒りや憤りをぶつけるものを探してはいないか?

うっ…。そう言われると確かに、そんなことを考えているときがありますね…。

怒られたら、「どうして怒られたんだろう?」「何がまずかったんだろう?」と自分の非を振り返って反省するものですよね。

それなのに、「自分だけのせいじゃない」と自分以外の犯人を作り出し、自分にとっての嫌なことは聞きたくないと、怒られた事実そのものを自分から閉め出そうとする人すら見受けられます。まるで怒られること、怒られたこと自体が許しがたい悪、と思っているかのようです。

しかし、そんなことはありません。先週からお話ししている通り、怒られることはステップアップのためのプロセスのひとつ。怒られることは悪いことでも何でもないんですよ。

もっと「怒られること」に対して柔軟になって欲しいと思います。

誰だって怒られていい気持ちはしないだろうし、自分だけが悪いんじゃないって思いたい気持ちもわかるけど、どうかそれだけで終わらないで欲しいのよ。

たとえ怒られた瞬間に反省なんかできないくらいカーッときても、そのあとクールダウンして自分の非のことも考えて欲しいの。自分に全く非がないのに怒られるなんてことはそうそうないはずだから、必ず怒られる原因が何かしらあったはず。

自己弁護、憤り…反省を邪魔するものはたくさんあるだろうけど、それにばかりに捕らわれないで真摯な気持ちで自分の非を見つめ直して欲しいのよね。

そっかぁ。確かに怒られるとカーッとなって、「俺だけのせいじゃないのに!」って思ってたなぁ。

けど、ず~っとその気持ちのまま反省しないんじゃ、学習もステップアップもできないし、怒られても何の意味もないってことか。言ってみれば怒られ損ってことだな。

まぁ、怒られるのは誰でも嫌なものですから、怒られないためにどうすればいいのかを考えればいいんですよ。

そのための究極の方法は「仕事ができるようになること」。仕事ができて、誰からの文句もなく失敗もなければ、誰も怒ったりはしないでしょう?

怒られて「なにくそ」と思っても、そこから二度と同じ失敗をせず、どんどんスキルアップしていけば、誰にも怒られないようになるはずなんです。

なるほど、そりゃ確かにそうだ。

ですから、「むかつく言い方をされたから」とか「自分だけが悪いんじゃない。自分だけが反省するなんて不公平」と、怒られたことを嫌なこととして切り捨てるのではなく、自分の非を見つめ直す機会としてください。

そこには、誰にも怒られなくなるためのヒントが隠れているのですから。

上司の下手な指導にももちろん問題はあるんだけどね。でもそこは、先週も言った通り誰かにやってもらおうなんて「待ち」の姿勢で望んでいるだけじゃダメってことよ。ビジネスの世界では、ただ待っていたって事態は良くなんてならないからね。

上司の指導が下手なら「自分でどうにかしよう」、「自分がやらなきゃ誰がやる」って、それくらいの気概でいないと!

ほほう! して、そのためにはどうすればよいのですか!!

あんたねぇ…だからそれを自分で考えろってーのよ! 自分で、こうしようああしようって想像するの!

怒られたら「なぜ怒られたのか」、問題にぶつかったなら「どうすれば道が拓けるのか」を考える。大事なのはこの想像力。この想像力が、創造力につながるんだからね。

なるほど、想像力か~。

仕事の失敗や責任についても自分で考えて、どうより良い方向につなげていくかを想像しなきゃいけないってことですね。

そうそう。怒られたときに「でも●●だって悪かったんだ」とか「仕方ない」とか、自分の非よりも先に自分の周りの環境に原因を見つけようとしている人、そこからさらに「自分だけのせいじゃないんだから、さっさと嫌なことは忘れよう」なんて思考に行く人は要注意だぞ。視野が目の前のことだけで狭くなってしまっている証拠だからな。

怒られたら、問題にぶち当たったら、まず想像。自分でその本質についてよく考えてみることだ。

はい…! 次怒られたら、意識して自分の非についてよく考えてみようと思います。

まずはそこから始めて、いずれは「失敗なんてしない」くらいの一人前になるために、日々想像力を膨らませていきます!

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