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若手社員お悩み相談所 第1回

「責任を取る」とは

「責任を取る」とは

ううう…責任を取るったってどうすりゃいいんですか…。謝るだけじゃやっぱりダメなんですかねぇ?

「責任を取る」っていったら、辞職、減俸、降格、左遷…? う~ん、それ以外に責任を取る方法って何かあるかなぁ?

「責任」…、社会人として給料を貰う以上、自分が関わる仕事の分だけ常について回るものですが、最近はこの「責任を取る」ということが、どんどん曖昧であやふやなものになっているような気がします。

辞職だ減俸だと目に見える形で罰を受けさえすれば責任を取ったことになる、という風潮があるような気がするんですよね。

そんな中で、具体的な罰にばかり目が向いて、責任を取らなきゃいけない本人の精神、気持ちが置き去りになってしまっている気がするんですよ。皆さんはどうでしょう?

今週からは、新入社員を卒業し若手社員としてバリバリ頑張っていかなきゃいけない皆さんへのエールを込めて、経営者から見た「こんな社員になって欲しい」という思いや、もっと飛躍するための、ビジネス哲学などについてを不定期にお話ししていこうと思います。

第1回目は「責任」というテーマについて、2週に渡ってお送りします。

でも「責任」って言ってもさ~、正直自分がそこまでの責任を負うことになるなんて想像つかないよね~。適度に仕事して、残業もなるべくしないで給料分だけきっちり仕事してたいよ。給料が下がるとか、信用を失うとか、そういうリスクは勘弁だな~。

なるほど、同じように思っている人たちは結構多そうですねぇ。事実、この「事なかれ」というか、自分に負荷をかけないペースを保ちたいと思っている若者は増えているようです。

しかし一方で、面接などで「何か大きなことを成したい」「夢を叶えたい」「やりがいのある大きな仕事がしたい」と大志を語る若者も多く見受けられます。

しかし「やりがいのある仕事をしたい」と言う人たちに「では、言うだけの仕事ができなかったときの責任はどう取るのですか?」と、聞いてみたいですね。皆さんは責任を取るということをどこまで具体的に考えているのでしょうか。

具体的って言われてもなぁ…。まだ始めてもいないことの責任の取り方なんて、考えられませんよぅ…。

「やりがいのある仕事=責任のある仕事=本人のリスク」です。これはみんなリンクし合っていることなんですよ。

ですから、やりがいのある仕事、やりたい仕事をするなら、常にそれを失敗したときの責任の取り方を考えていなくてはなりません。

具体的な責任の取り方を想像できない人に、「やりがいのある仕事」を具体的に行っていけるはずありませんからね。「やりがいのある仕事」や「成功する自分」など、いいイメージだけを一人歩きさせるのは危険ですよ。

まあそうですよねぇ。

けど、「やりたいことがある」「野望がある」ってことは、とても素晴らしいことだよ。自分に負荷をかけてでもステップアップしようとする素地があるわけだからな。ただ、それに伴う責任、リスクも同時に抱えるのだということを、いつも実感していて欲しいってことだ。

う~ん。やりたい仕事があるなら、それに伴う責任についてもちゃんと考えなきゃダメってことか~。確かに、そこまでは考えてなかったなぁ。

やりたいことだけやって、いざ問題になったらああだこうだと言い逃れや言い訳をする人たちを、私は実際に見ています。

「責任をどう取るんだ」と聞いて「辞めればいいんだろ、辞めれば!」と開き直る人も見てきました。

給料を払う経営者としては、「なんて身勝手なんだ」と感じてしまいます。

身勝手…ですか?

仕事をして給料は受け取るが、責任は取りたくない。追い詰められたら辞職して、それで「はいおしまい」。

責任を取るということは、誰を退職させるとか、給料を減らすとか、必ずしも具体的な形をとることではないと思います。

失敗や損失、起こしてしまった問題に対して社員に感じて欲しいことがあるから、減俸や降格、といった手段をとっているにすぎません。

感じて欲しいこと…? なんですか、それ?

それについては、来週にお話ししましょうか。

次回は「懲りること、それが責任を取ること」です。

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