道理にかなわなくても勝った者が正義となり、負けた者には不正の汚名がきせられる意で、勝敗によって正邪善悪が定まるたとえ。成功者には、その過程に不正があっても不問にされることにも用いる。
(創拓社『文芸作品例解 故事ことわざ活用辞典』より引用)
国を会社、戦争をビジネスとたとえるなら、勝つということは利益を上げるということです。利益を上げている会社は世間から賞賛されますが、利益を上げられない会社は非難もされますし、やがて倒産、淘汰されていくでしょう。
これは部署や課という単位でも同じこと。ビジネスの世界は利益を上げてこそ価値があるのですからね。
ですから、利益を上げられない、まして赤字を出してしまう会社や部署が賊軍と呼ばれてしまうのは仕方のないことでしょう。
でも…いくら勝つためとはいえ、あんまり強硬な手段は取りたくないです…。正義と思えないことをするのは気が進まないですもん。
それについては後述しますが、いき過ぎた強硬な手段は最終的に自分の首を絞める結果になりかねません。利益のために強硬な手段、ずるいことをしろと言っているわけではないのです。
しかしその一方で、いくら正しいことを言っていても、大赤字を出し続けていてはビジネスの世界を生き抜くことはできません。
利益を出さない限り、どのようなきれいな主張をしたところで意味がないんですよ。
じゃあ「勝つためには手段を選ばず」ってことで、ちょちょいっと裏ワザを使っちゃえばいいんじゃないですか~? 勝てば官軍って言うくらいですから、利益を出した者勝ちですよ。
利益のために裏ワザ、要するに法に触れるようなことや非人道的、非常識な行為をすれば、確かに一瞬は勝てるかもしれません。しかし現代のネット社会において、そのような行為はすぐに世間に知れ渡ってしまうでしょう。
不正がばれれば会社の信用が落ちます。信用が落ちれば業績も落ち、業績が落ちれば会社の存続は難しくなる。それはテレビや新聞が報道している事件が立証していますよね。
結果会社の損失になるような手法、考え方を「勝てば官軍」とは称しません。
う、う~ん。おっしゃるとおりで…。
今の時代は、世間やマスコミやネット社会が不正に対して目を光らせている時代です。不正はもちろん、誤解されるようなこともしてはいけません。
たとえ本当に誤解だとしても、その誤解が命取りになる可能性は大いにありますからね。だから現代は正攻法で商売をし、利益を出さないと生き残っていけない、シビアで難しい時代なんですよ。
まぁ、こういった話を具体的に考えるのは経営者サイドですから、皆さんにはいまいちピンとこないお話だったかもしれません。けれど、こういう心構えで商売をすべきなんだということは覚えておいてくださいね。
今回のまとめ!!
正攻法で利益を上げなきゃ、ビジネスの世界は生き残れません!
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