なまはんかな武術の心得に頼って事を起こすと、身を守るどころか、かえって大怪我をするということ。中途半端な知識や技術を振り回すと大失敗をするという戒め。
(創拓社『文芸作品例解 故事ことわざ活用辞典』より引用)
ビジネスの世界に置き換えれば、「ちょっと聞きかじった」とか「ちょっと勉強した」程度の中途半端な知識を根拠に突っ走らないように、というところでしょうか。
先輩、上司、その道のエキスパート…、色んな人に事実確認をしながら仕事をした方がいいということですよ。
う~ん…。そうは言っても、いちいち聞いて回るのも面倒くさいし、聞かれる相手も迷惑だろうし、「こんなこともわからないの?」なんて言われそうで、正直気が進まないなぁ…。
「こんなこともわからないの?」なんて言い方をする人は、知らないことを馬鹿にしたり、知らないことを理由にあなたを見下そうとしている人かもしれませんね。
確かに、それは気持ちのいいことではないでしょう。
けれども、必ずしもそんな言い方をする人ばかりではありませんし、もし言われたところで、知らないことを恥じる必要はないんじゃないですか?
えぇ~、自分が馬鹿と思われるのも、それで見下されるのも嫌ですよ。
ですが、知らないことを必死に隠して取り繕って、あとになって取り返しのつかない失敗をするくらいなら、どれだけ馬鹿にされてもいいから他人に自分が間違っていないか聞くべきではないですかねぇ?
知らなければ勉強すればいいだけの話ですし、できなければできるようになればいいだけのことです。
一時馬鹿にされるかもしれない自分のプライドと会社の利益、ビジネスの世界において、どちらを優先させるべきかは、皆さんおわかりでしょう?
うっ…、それを言われるとな~。そりゃ、自分のプライドなんてちっぽけなものですけど~…。
私もそうでしたが、若いうちは自分の無知が恥ずかしいものなんですよね。ですから、つい知ったかぶってみたり、見栄を張ってみたり…。その気持ちは私にもわかります。
しかしねぇ。歳を取るにつれ、なんであんなに無知であることを恥じていたのか不思議に思うようになりますよ。
勉強を重ね、経験を重ねるほど、世の中の広さに気づき、知らないことがあるのは当然だと思うようになるのです。
はぁ、そういうものなんですか…。
何でも若さのせいにするのもどうかと思いますけどね。
若いうちは自分の思ったことをやり通したい、貫き通したいという頑固さも持ち合わせていますから、なかなか人に教えを乞うことが恥ずかしいと思うかもしれません。
けれど、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざもありますし、恥ずかしいのはほんの一瞬のこと、あとあと失敗してすべてを駄目にするくらいなら、どんどん聞いて教えを乞うべきではないでしょうか。
確かに…。中途半端な知識で突っ走って、あとになって大きなポカをやらかすくらいなら、ひとつひとつ事実確認して、教えてもらいながら仕事を進めた方がいいですよね。
仕事なんだから、誰彼かまわずどんどん聞く、くらいの気持ちでいかないといけないよね!
今回のまとめ!!
一時の恥を我慢して、大きな怪我を防ぎましょう! 立派な大人の判断です!
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