小蝦(エビ)の餌で鯛を釣り上げる意で、少ない元手で大きな利益を得ることのたとえ。略して「蝦(エビ)鯛」ともいう。
(創拓社『文芸作品例解 故事ことわざ活用辞典』より引用)
「エビ鯛」という言葉は、結果的にエビで鯛が釣れてしまった。というように、予想外に大きな見返りがあったときに使います。
そうですね、「初任給で両親にプレゼントをしたら、プレゼントの値段以上のお小遣いをもらってしまった」なんて経験のある人もいるかもしれませんが、これなどまさに「エビ鯛」ですよ。
ビジネスシーンでも、儲かった話やおいしい話をするときなど、よくこの「エビ鯛」という言葉を使ったりするぞ。「エビ鯛」という言葉を聞いて「は?」なんて顔にならないようにな。
儲かり話かぁ。自分の仕事がそんな話ばっかりだったらいいですよね~。
少ない元手で大きな利益! ビジネスでは基本中の基本のことだけど、やることなすこと全てがそううまくいくわけじゃないからなぁ。狙った「エビ鯛」が成功すれば大金持ちなんだけど~。
いやいや、「エビ鯛」という言葉は「予想外」や「結果的に」という意味合いを強く含んでいます。
最初から計算された儲かり話を「エビ鯛」とは言いませんよ。
逆に、一度の予想外に味をしめ、エビ鯛に再度あやかろうと作為的に計算すると、相手にせこい、見苦しいと思われてしまうかもしれません。
あ~確かに。最初に言ったたとえ話だって、お小遣いに味をしめて毎月毎月両親にプレゼントしてたんじゃ、あまりに見え透いていてやらしいもんなぁ。ホワイトデーのお返しを期待されたバレンタインデーのチョコみたい…。
そうそう。
最初から「こんな予想外な出来事が起きて思わぬ利益が得られるかも…」と、予想外の出来事まで計算するのでは、「捕らぬ狸の皮算用」になってしまいますよ。
捕らぬ狸…? あ~! なんだっけ、そのことわざ! 聞いたことはあるんだけど~!!
「捕らぬ狸の皮算用」とは、まだ捕まえてもいないうちから、狸の毛皮がいくらで売れるかを計算する意で、当てにならないことを期待して、それをもとにアレコレ計画することの愚かさのたとえです。
周りの人に「捕らぬ狸の皮算用」のような浅い計算を見透かされたのでは恥ずかしいですからねぇ。そんな愚か者にならないように気をつけないといけませんね。
今回のまとめ!!
「エビ鯛」は、狙うとせこい。気をつけて!
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